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カーデザイナーになるには?仕事内容と向いている人を解説!

カーデザイナーは自動車の外観や内装、色彩などのデザインを担当する仕事です。自分が携わって完成させた自動車が街中で走っているのを想像するだけでもワクワクするでしょう。

カーデザイナーになるには特に資格は必要ありませんが、デザインを学べる専門学校に通うのがおすすめです。そこで本記事では、カーデザイナーになるための流れや仕事内容を紹介します。

カーデザイナーとは?

カーデザイナーを目指す方のために、具体的にどのような仕事内容なのか、やりがいなどを紹介します。

カーデザイナーの仕事内容

カーデザイナーの主な仕事は、自動車の外装や内装のデザインを担当することです。デザインには美しさだけでなく機能性、安全性、コストなどさまざまな要素を考慮する必要があります。

カーデザイナーの働き方

カーデザイナーの働き方は大きく2つに分かれます。ほとんどのカーデザイナーは自動車メーカーや大手デザイン事務所に正社員として勤務し、長期的なプロジェクトに携わります。企画から試作、量産化まで一貫して関わり、チームで協力しながら新車のデザインを完成させるのが一般的です。

一方で、フリーランスとして独立し、複数の企業や個人客からの依頼を受けて仕事をする個人事業主もいます。こちらは柔軟な働き方が可能ですが、営業活動や顧客開拓など、自身で仕事を確保する必要があります。いずれの働き方にも長所短所があり、自身のキャリアビジョンに合わせて選択することが重要です。

カーデザイナーのやりがい

カーデザイナーはクルマの「価値」を考え、お客様に喜びや幸せを提供するデザインを追求できるところが魅力です。

世界中から集まる意見を聞きながら、自分のデザインをお客様に届けられるのも醍醐味と言えます。機能性や安全性、コストなど、さまざまな要素を総合的に設計できるのもやりがいの一つです。

そして何より自分のデザインが形になり、世界中で走っているクルマを見ることができるのは、カーデザイナーならではの喜びでしょう。

カーデザイナーになるためには

カーデザイナーになるためには

カーデザイナーになるまでの流れを紹介します。主に3つのステップが挙げられます。

  1. カーデザイナーを学べる専門学校に通う
  2. 採用試験を受ける
  3. メーカーやデザイン事務所へ就職する

それぞれの流れを詳しく見ていきましょう。

カーデザインを学べる専門学校に通う

専門学校では、クルマの仕組みからデザインの基礎、コンセプト立案、モデリング、スケッチなど、カーデザイナーに必要なスキルを体系的に学べます。

また、実務経験豊富な専門家が指導するため、実践的な知識と技術を身につけられます。さらに、学生一人ひとりの興味関心に合わせた学びができ、卒業後の就職や起業につなげられるのも魅力です。

専門学校では、単なる知識の習得だけでなく、デザインの「喜び」や「幸せ」を創造することを大切にしているため、自分の夢を実現するための最適な環境が整っていると言えるでしょう。

HALの専門学校では4年制のカーデザイン学科があり、自動車業界で活躍するカーデザイナーの育成に力を入れています。カリキュラムでは、企画・提案から実際の制作まで、プロの現場を体験しながら実践力を養えます。

採用試験を受ける

専門学校を卒業したカーデザイナー志望者は、一般的に自動車メーカーの採用試験を受けることになります。多くの企業がインターンシップを実施しており、そこで実績を積むことで就職に有利になる場合もあります。

また、ポートフォリオの提出が求められることが多く、自身のデザイン力や創造性を示すことが重要です。採用試験ではデザイン力はもちろん、自動車の構造や機能、最新のトレンドなど、幅広い知識が評価されます。専門学校での学びを活かし、自己PRと実践力を発揮することで、カーデザイナーとしての夢を実現できるでしょう。

メーカーやデザイン事務所へ就職する

自動車メーカーでは、企画から試作、量産化まで一貫してデザイン業務に携わることができます。

一方、デザイン事務所は複数の自動車メーカーからの依頼を受けて、幅広いプロジェクトに参加できるのが特徴です。

いずれの就職先でも、先輩デザイナーの指導を受けながら徐々に仕事を任されていくのが一般的な流れです。

カーデザイナーを目指せる学校の種類

カーデザイナーを目指せる学校の種類

カーデザイナーを目指せる学校の種類は主に以下の3つが挙げられます。ここではそれぞれの内容を詳しく解説します。

  • 専門学校
  • 大学
  • 通信制の学校

専門学校

専門学校は実践的なデザインスキルの習得に特化した教育プログラムが多く、少人数制で教員とのコミュニケーションが密接なため、きめ細やかな指導が受けられます。

また、就職支援制度が充実しており、就職率が高いのも特徴です。学費も大学よりも比較的低めに設定されているため、経済的な負担も軽減できるでしょう。専門学校では、デザイン理論の習得とともに、即戦力となるスキルを効率的に身につけられ、カーデザイナーを目指す上で有力な選択肢の一つと言えます。

大学

大学では実践的なデザイン技術の習得に加え、デザイン理論や自動車工学の基礎知識も学べます。また、演習や実習が多く、生徒同士のコミュニケーションが取りやすいです。

学費は専門学校よりも高めに設定されていますが、幅広い知識と技術を身につけられるため、将来のキャリアにつながる良い投資と言えるでしょう。

通信制の大学

通信制の学校は通学する必要がないため、仕事や家庭との両立が容易です。また、自分のペースで学習でき、効率的に知識やスキルを身につけられます。

さらに、オンラインでの授業や課題提出が中心です。全国から幅広い学生が集まり、多様な視点を学べるのも特徴です。加えて実習や実技の機会も設けられており、実践的な技術も習得できます。

カーデザイナーに向いている人

カーデザイナーに向いている人

カーデザイナーに向いている人の特徴は以下のとおりです。

  • デザイン力や発想力がある人
  • 自動車の知識に詳しい人
  • マーケティング力がある人

デザイン力や発想力がある人

車のデザインを創造するには、美的センスと造形力が求められます。また、絵を描くことが好きで、スケッチやイラストを得意とする方やデザインセンスが優れ、美的感覚が高い方も向いています。

自動車の知識に詳しい人

自動車の構造、機能、材質、生産プロセスなどを理解していないと、実現可能で魅力的なデザインを生み出すことは難しいかもしれません。

デザインと技術の両面に精通していることで、デザインの意図を関係者に分かりやすく説明したり、製造上の課題に対応したりできるでしょう。

マーケティング力がある人

カーデザイナーに向いている人は、単に自動車の知識に詳しいだけでなく、マーケティング力も重要です。自動車市場の動向や消費者ニーズを的確に捉え、魅力的なデザインを提案できる能力が必要不可欠です。

デザインの企画段階から、ターゲット層の嗜好や購買行動を分析し、ユーザーの心を捉えるデザインを生み出すことが求められます。また、新車発表時のプロモーションにも携わり、デザインの魅力を効果的にアピールする力も備えている必要があります。

カーデザイナーに関する資格

カーデザイナーに関する資格

カーデザイナーとして取得しておきたい資格は主に6つです。下記でそれぞれの内容を解説します。

  • CGクリエイター検定
  • CGエンジニア検定
  • 色彩検定
  • CAD利用者技術検定
  • プロダクトデザイン検定
  • プロジェクトマネージャー

CGクリエイター検定

CGクリエイター検定は2次元CGの基礎から映像制作の基本、3次元CGの制作手法やワークフローまで、表現に必要な幅広いスキルを証明できます。

デザインの企画段階から、観察力やデッサン力、構図やカメラワークなどの映像表現力、さらにはモデリングやアニメーションなどの3DCG制作能力まで、カーデザイナーに求められる多様な技術を網羅的に評価してくれます。

この資格を取得していれば企業にとっても即戦力として期待でき、就職活動においても有利に働くでしょう。

CGエンジニア検定

この検定では、3DCGの制作技術から、レンダリング、アニメーション、VFXなど、自動車デザインに必要な幅広いCG制作スキルを証明できます。

CGエンジニアには、プログラミングスキル、数学的な知識、アルゴリズム設計力、ハードウェアの理解など、幅広い能力が求められます。

色彩検定

色彩検定は、文部科学省が後援する検定試験で、色に関する幅広い知識と技能を評価する人気の資格試験です。1級から3級、UC級の4段階があります。

色の理論や法則、配色のルールなどを学ぶことで、カーデザイナーとしてセンスが身につきます。受検資格の制限はなく、自分のレベルに合わせて受検できるのが特徴です。

CAD利用者技術検定

CAD利用技術者試験は、CADソフトウェアの操作技術や設計知識を評価する資格試験です。2次元CADから3次元CAD、目的やレベルに応じた4つの検定区分があり、幅広いスキルを証明できます。

AutoCADなどのCADソフトの操作技術や、設計の基礎知識、CAD利用における法規や倫理などが問われます。

プロダクトデザイン検定

プロダクトデザイン検定は、製品開発に必要な知識や技術を幅広く評価し、デザイナーの社会的信頼性の向上を目的としています。

1級と2級の2つの区分があり、1級は商品開発実務者向け、2級は初学者や教養としてデザインを学びたい方向けとなっています。

プロジェクトマネージャー試験

プロジェクトマネージャーは、プロジェクト全体の進行を管理し、予算、品質、納期、成果物のクオリティに対して全責任を持つ仕事を担います。

プロジェクトマネージャー試験は、プロジェクトマネジメントの知識と実践力を評価する試験です。情報処理技術者試験の最高位に位置づけられています。

カーデザイナーに関するよくある質問

カーデザイナーを目指す方のために、就職状況や気になる年収などに関して解説します。

カーデザイナーの就職状況は?

カーデザイナーの就職状況は競争が激しく、年々狭き門となっています。特に新型コロナウイルス感染症の拡大により、自動車業界全体が大きな影響を受けました。

デザイン部門においても、新型車開発の遅延や予算削減などが見られ、採用も厳しい状況にあります。

一方で、自動車の電動化やAI技術の進化など、新しい分野への期待も高まっています。カーデザイナーになるには、業界の動向を注視しつつ自身のスキルアップに努めることが重要です。

カーデザイナーの年収はどのくらい?

厚生労働省の「jobtag」によると、カーデザイナー(インダストリアルデザイナー)の年収は509.3円となっています。1年を通じて勤務した給与所得者の平均年収が461万円(国税庁調べ)なので、カーデザイナーの年収は高いと言えるでしょう。

ただし、自動車メーカーやデザイン事務所で働くかによって年収が異なります。自動車メーカーの年収は450〜700万円で、デザイン事務所は100万円ほど低くなるのが一般的です。

カーデザイナーは社会人からでもなれる?

カーデザイナーは社会人からでも目指せます。HALでも社会人を経験した後に専門学校へ再進学している方がいらっしゃいます。

そのためHALでは、社会人経験者を対象とした「専門実践教育訓練給付金制度」を設けています。

この制度により、最大112万円の給付金がハローワークから支給されます。通学費や教材費などの教育訓練に関する費用の一部を補助してくれるため、社会人学生にとって経済的な負担を軽減できるでしょう。

まとめ

カーデザイナーになるには、デザイン力と自動車工学の知識が不可欠です。専門学校ではデッサンやスケッチ、CG制作などのデザイン基礎を習得します。就職先は主に自動車メーカーやデザイン事務所などです。

デザイン力と自動車工学の知識を兼ね備えた人材が求められており、熱意と努力次第で、魅力的なカーデザイナーとしての道が開けるでしょう。

HALではカーデザイナーを目指す方のために、4年制の専門課程を提供しています。カリキュラムには、車体デザイン、内装デザイン、CG制作、材料工学など、カーデザインに必要な幅広い知識と技術があります。

また、最新のデザインソフトウェアやモデリング機器を備えた設備を完備し、実践的な学習環境を整えているのが特徴です。働きながら学びたい方は昼間部も実施しているので、お気軽にお問い合わせください。

カーデザイナーを目指すならHALがおすすめ

HALは、カーデザイナーを目指す学生や社会人にとっておすすめの選択肢です。当校のカーデザイン学科では、実践的なカリキュラムと業界経験豊富な講師陣による指導が特徴です。

スケッチやCG、3Dモデリングなどのデザイン技術を習得するだけでなく、プロジェクトやインターンシップを通して、自動車メーカーでの実践的な経験も積めます。

また、HALの就職実績は希望者就職率100%と非常に高く、多くの卒業生がメーカーのカーデザイナーとして活躍しています。

カーデザイン学科 4年制