イラストレーターは、雑誌や広告、Webサイト、アニメーションなどで使用するイラストを制作する仕事です。イラストレーターとして働きたい方は、どの程度の年収を得られるのか気になるのではないでしょうか。
本記事では、イラストレーターの平均年収や、イラスト制作の単価相場、年収を上げる方法などを解説します。イラストレーターの仕事に興味がある方はぜひ参考にしてください。
なお、本記事でおすすめするイラスト専門学校の詳細は、下記リンクからご覧いただけます。
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イラストレーターとは?
イラストレーターとは、企業や個人から依頼を受け、イラストを制作する仕事です。制作したイラストは、商品パッケージやポスター、Webサイト、アニメーションなどに使用されます。
イラストレーターはフリーランスとして活動している方が大半ですが、以下のような企業に勤務する方もいます。
- 広告制作会社
- 出版社
- デザイン会社
- ゲーム制作会社
- アニメ制作会社
イラストレーターの仕事を始める際、基本的には学歴や資格は不要ですが、イラスト制作に関連するスキルを保有していると、就職で有利に働く場合があります。そのため、イラストレーターの多くが、大学や短大、専門学校などで美術やデザインを学んでいるケースが多いです。
イラストレーターの年収はどのくらい?
ここでは、イラストレーターとして企業に勤める場合と、フリーランスで働く場合の年収の目安を紹介します。
企業に勤める場合
企業勤めのイラストレーターの平均年収は521.2万円です(※)。ただし、必ずこの年収が保証されるわけではなく、勤務先や勤務年数、役職などによって収入は異なります。
フリーランスで働く場合
フリーランスのイラストレーターとして働く場合は、受注数や受注方法、知名度などによって収入や単価の個人差が大きく、平均年収を特定することは難しいでしょう。
そのため、フリーランスで働くために重要なイラストの単価相場を、仕事の受注方法ごとに紹介します。
企業との直接契約の場合
フリーランスのイラストレーターが、企業との直接契約で仕事を受注する場合、イラスト制作の単価相場は依頼内容によって異なります。
日本イラストレーター協会によると、簡単な挿絵(人物1人、顔のみ、背景なし)であれば、1件あたりの単価相場は2,000円〜8,000円です。A4サイズの広告イラスト(チラシ、パンフレット、カタログ)では、単価相場が20,000円〜90,000円以上となっています(※)。
ただし、上記はあくまで参考価格であり、知名度や契約先などによって単価は変動します。
クラウドソーシングの場合
クラウドソーシングとは、インターネット上で仕事の受発注ができるサービスです。仕事を依頼したい企業や個人が案件を投稿し、フリーランスや個人が自分のスキルや条件に合えば応募するというシステムです。
クラウドソーシングサービスのランサーズによると、イラスト制作の価格として以下のような目安が記載されています。
依頼業務 | 参考価格 |
---|---|
イラスト制作(1点) | 30,000円〜50,000円 |
似顔絵・アイコン作成(1点) | 30,000円〜50,000円 |
LINEスタンプ作成(3ポーズ) | 20,000円〜85,000円 |
ただし、実際の案件を見てみると、数千円〜5,000円といった参考価格よりも安価に設定された案件も多く見受けられます。
スキルマーケットの場合
スキルマーケットとは、オンライン上で個人のスキルをサービスとして売買できるサービスです。
クラウドソーシングは仕事を依頼する側が価格を設定する一方、スキルマーケットではサービスの出品者側が価格を決める点が大きな違いです。そのため、誰でも高価格でイラストを販売できますが、知名度や実績に乏しい段階では依頼が少ない傾向にあります。
イラストレーターと関連職種の年収の違い
ここでは、イラストレーターに関連のある職種の平均年収を紹介します。
いずれの職種も、独立してフリーランスで活動する人が多いですが、それぞれの平均年収は、フリーランスではなく会社員などの被雇用者における平均金額です。
アニメーター
アニメーターは、アニメーション制作において作画を担当する職種です。アニメーターは、アニメ制作の元となる絵を描く原画マンと、その絵をなめらかにつなぐ動画マンに分かれています。
アニメーターの勤務先は、アニメーション制作会社以外にもゲームソフト会社や、コンテンツ制作会社などがあり、平均年収は462万円となっています。
グラフィックデザイナー
グラフィックデザイナーは、商品パッケージや雑誌の表紙など、主に印刷物のデザインを手がける職種です。しかし近年では、Web上の画像素材を制作する仕事も増え、幅広い媒体へと活躍の場が広がっています。
グラフィックデザイナーの主な勤務先は、広告制作会社やデザイン事務所などで、クライアントの要望に応じてさまざまなデザインを制作します。平均年収は509.3万円とされています。
CGクリエイター
CGクリエイターは、ゲームやアニメ、映画などにおいて、デジタル技術を駆使し、まるで実物のような質感を持つコンピュータグラフィック(CG)を制作する職種です。
CGクリエイターは主に映像制作会社やデザイン事務所などに勤務しており、平均年収は509.3万円です。
Webデザイナー
Webデザイナーは、WebサイトやWeb広告から誘導する商品やサービスの特設ページ(ランディングページ)の視覚的デザインと使いやすさを両立させる職種です。クライアントの要望に応じたWebデザインを提案・制作したり、場合によってはプログラミングまで担当したりすることもあります。
Webデザイナーの主な勤務先は、Webサイト制作会社、一般企業のWebサイト作成・管理部門などであり、平均年収は509.3万円です。
アートディレクター
アートディレクターは、ポスターやチラシ、Webサイトなどの広告を制作する際に視覚的デザインを取り仕切る職種です。イラストレーターやデザイナーへの発注・指示を通じて制作物を統括し、関係各所との調整役として全体のクオリティを管理します。
アートディレクターの勤務先としては、広告制作会社、デザイン事務所などに勤務する場合が多く、平均年収は551.4万円です。
イラストレーターとして年収を上げる方法
イラストレーターの年収は、個人の知名度や実績、活動分野や契約先などによって大きく異なります。フリーランスだけでなく、会社員として働く場合でも、勤務先や役職などで年収が変動します。
ここでは、イラストレーターとして年収を上げる方法を解説しますので、自分の目標や将来設計の参考にしてみてください。
ポートフォリオをつくる
ポートフォリオとは、イラストレーターのプロフィールや作品、スキルなどをまとめた資料のことです。ポートフォリオがないと顧客に実力や画風が伝わりづらいため、イラストレーターの営業活動にポートフォリオは欠かせません。
例えば、ポートフォリオをWebサイトで公開しておくと、そこから仕事の依頼が舞い込む可能性があります。
また、募集案件への応募時にクライアントからポートフォリオの提出を求められることもあります。事前にポートフォリオを準備しておけばスムーズに対応でき、高単価な仕事を獲得できる可能性も高まるでしょう。
仕事の幅を拡大させる
イラストレーターとして年収アップを狙うには、イラスト制作スキルに加えて、IT関連の知識やスキルも磨いておくと効果的です。
デジタル技術の進歩によって、イラストレーターへのニーズも多様化しているため、IT技術が必要な分野に対応できると年収アップのチャンスが広がります。
例えば、CGやアニメーション、Webサイトを作るためのHTMLやCSSのスキルを習得すると、担当できる仕事の幅が広がるためおすすめです。さらに、IT関連の技術革新は急速なため、最新の知識を学び続ける姿勢が大切です。
より条件のよい企業に転職する
会社員として働くイラストレーターでは、役職が上がらないと昇給が見込めない場合もあるため、条件のよい企業への転職も年収を上げる方法として効果的です。
また、イラストレーターのようなクリエイターでは、数年の経験を積んでから次のステップに進むための転職は、むしろ成長意欲があると評価される傾向があります。
そして、入社後より入社前のほうが給与交渉を進めやすい面もあります。ただし、年収だけを考えて転職すると仕事が長続きしない可能性があるため、社風や仕事内容などが自分と合っているかどうかの確認も重要です。
フリーランスになる
年収を上げるために、会社員ではなくフリーランスとして独立することも方法の一つです。
フリーランスは給与が定められておらず、単価や仕事量に応じた収入となります。単価の高い仕事を多く受注できれば、会社勤めのイラストレーターよりも高収入を得られる可能性があるでしょう。
しかし、十分な実績や実力が伴わない場合は継続的な仕事の確保が難しく、安定した収入を期待することはできません。そのため、フリーランスとして収入を安定させたい場合は、企業で実績とスキルを着実に積み上げてから独立することをおすすめします。
イラストレーターの将来性
イラストレーターは広告業界や出版業界、ゲーム業界など、多くの業界で需要がある職種です。今後もデジタル媒体の多様化が進むこともあり、イラストレーターの需要は拡大すると考えられます。
ただし、イラストレーターの需要が高いといっても、求められる能力の変化に対応しなければクライアントから重宝される人材にはなれません。IT関連などの新たな技術や知識の習得を怠らないことで、イラストレーターとして長期的に活躍できるでしょう。
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