アニメーターは、絵に動きを与えて多くの人を楽しませる職業です。幼い頃からアニメが好きで、将来は作品の制作側であるアニメーターになりたいと考えている人も少なくありません。
自分が描いた絵を多くの人にみてもらえる魅力的な職業ですが、実際の年収がどの程度なのか気になる方もいるでしょう。本記事では、アニメーターの平均年収や他の職種との年収比較、年収を上げる方法について解説します。
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そもそもアニメーターとは?
アニメーターは、脚本や設計資料をもとにアニメーション動画を制作する仕事です。工程の違いにより、原画と動画作成の担当に別れて業務をおこないます。
原画担当は、指示をもとにキャラクターや背景を表現したイラストを、一つひとつのシーンごとに描きあげる仕事です。動画担当は原画をなぞるトレスをおこない、動きが滑らかになるように、原画間のつなぎとなる中割りを追加します。
アニメーターが活躍する業界は映像関係の分野が多く、アニメや映画、ゲーム、Webなどが中心です。就職先としてはアニメ制作会社や動画制作会社が一般的ですが、近年はフリーランスとしてアニメやゲーム制作をおこなうケースもあります。
自分が描いた作品で人に元気や勇気を与えられ、憧れのアニメ作品に携われる可能性もあるため、とてもやりがいのある職種です。アニメーターを目指せる学校やかかる費用については、アニメ専門学校のページをご覧ください。
アニメーターの平均年収
令和5年度に厚生労働省がおこなった統計調査によると、アニメーターの平均年収は462万円でした。また、ハローワークの求人統計データによると、月額の平均賃金は24.3万円です。
平均年収や月収には、残業代や賞与なども含まれます。また、年収は経験年数やスキルによっても変わってくるため、実際に得られる給与の金額が異なることを把握しておきましょう。
年代別の平均年収
アニメーターの10代から70代の平均年収は以下のとおりです。
年代 | 平均年収 |
---|---|
〜19歳 | 266.67 |
20〜24歳 | 368.04 |
25〜29歳 | 367.07 |
30〜34歳 | 410.08 |
35〜39歳 | 492.92 |
40〜44歳 | 483.43 |
45〜49歳 | 486.00 |
50〜54歳 | 551.69 |
55〜59歳 | 577.27 |
60〜64歳 | 348.87 |
65〜69歳 | 349.99 |
70歳 | 338.88 |
平均年収は年齢が上がるごとに増え、ピークは55〜59歳です。高い技術を持ったアニメーターでも、描くスピードがともなっていなければ、企画全体の進みに影響を与えてしまいます。
そのため、早く描きあげられるように経験を積み、キャリアアップしていくと年収の増加が見込めるでしょう。
アニメーターと関連職種の年収の比較
アニメーターと関連性の高い職種として、以下の3つが挙げられます。
- アニメ制作進行管理(プロデューサー)
- CG制作
- イラストレーター
それぞれの職種の年収を表にまとめたので、収入面で比較検討したい方は参考にしてください。
アニメーション関連の職種 | 平均年収 |
---|---|
アニメーター | 462.0 |
アニメ制作進行管理(プロデューサー) | 478.3 |
CG制作 | 509.3 |
イラストレーター | 521.2 |
アニメーターは、他3つの職種と比較して、平均年収がやや低い傾向にあります。
アニメ制作進行管理(プロデューサー)は、アニメーターの進捗管理がメインの仕事です。人を管理する立場であり、マネジメント能力が求められるため、アニメーターよりも年収が高くなる傾向にあります。
CG制作は、コンピューターを用いてリアルな映像を作成するため、アニメ以外に映画やCMの広告などでも活躍できる職種です。さまざまな場面で求められる技術を持っているため、給与が高くなっています。
イラストレーターは、指示に添ったイラストを作成するだけでなく、デザイン事務所でデザイナーのような業務を担当することもあります。アニメーターよりも活躍できる場が幅広いため、平均年収が高くなっていると考えられるでしょう。
しかし、すべてのアニメーターの年収が低いわけではありません。スキルや経験を積み重ねると、年収が高くなる可能性も十分あります。専門の技術を学べる学校でCGやデザインスキルを身につけておけば、アニメーターとして就業した際の年収が高くなることも期待できるでしょう。
アニメーターの年収が低い理由
アニメーターの年収が低いのは、制作費や給与体系などの制度に関係する部分や、需要と供給のバランスが理由です。ここでは、アニメーターの年収が低い理由を3つ解説します。
制作費が少ないから
日本のアニメ制作は、複数の企業が制作費を出し合う方式で進められます。出資額が少ないと人件費が削減され、アニメーターの給与も抑えなければなりません。
制作費を集める方式の長所は、資金を集めやすく失敗してもリスク分散しやすい点です。ただし、下請けや孫請けなど中間業者が複数入ると、制作会社への報酬が減少します。結果として、制作会社に所属するアニメーターの報酬も少なくなってしまうのです。
しかし、アニメは日本が世界に誇る文化であり、海外でも評価されている作品は多くあります。近年は海外からの出資企業も増えてきているため、制作費の問題は少しずつ解消されることが期待できるでしょう。
就業を希望する人が多いから
アニメーターを希望する人が多い点も、年収が低い理由の一つです。人気の高い職種であるため、制作会社が高い給与を提示しなくても、希望者が集まりやすい状況がみられます。
ただし、他のアニメーターよりも優れた能力を持っていれば、年収は高くなる見込みがあります。絵を描くスピードやCG技術、コミュニケーション能力などのスキルを磨くことで、アニメーターとしてレベルアップできるでしょう。
また、近年はインターネット配信の拡大により、アニメ需要が高まっており、多くのアニメーターを必要としている職場もあります。アニメーターを確保するために給与を高くしている企業もあるため、さまざまな就業場所をチェックしてみましょう。
報酬制度が出来高制だから
アニメーターは、報酬制度に出来高制を導入している職種です。出来高制の場合、作品を描いた分が報酬となるため、1枚の絵を描くのに時間がかかるほど収入が下がってしまいます。
また、アニメの人気が高まりグッズからの収益が増えても、アニメーターの報酬にはなりません。どれだけアニメがヒットしても、アニメーターの報酬額は変わらないのが現状です。
しかしながら、アニメーターの報酬制度は出来高制のみではありません。なかには、固定報酬にくわえて出来高分を受け取れる制度を採用している企業もあります。給与が固定で支払われるケースも増えてきているので、報酬制度は今後も改善されていく見込みです。
アニメーターが年収を上げる方法
アニメーターは、キャリアアップを図ったり働く環境を変えたりすると年収を上げられます。ここではアニメーターが年収を上げる方法を3つ解説するので、参考にしてください。
キャリアアップを図る
アニメーターは、経験を積んでスキルレベルが上がると、作画監督にキャリアアップできる可能性が高まります。作画監督は、作品のクオリティを高く保つためにアニメーターが描いた絵をチェックする、やりがいのある仕事です。
作画監督になると対応できる業務の幅も広くなり、社内での評価も上がるため、年収も高くなります。
より待遇のよい業界や会社に転職する
アニメーターは、働く環境によって年収を上げられます。習得したスキルを活かし、待遇のよい会社に転職するのも一つの手段です。
大手制作会社は、アニメーターの育成に力を入れており、給与体系の改善に取り組んでいる企業もあります。正社員であれば残業代や賞与もあるため、年収を上げられるでしょう。
また、3DCG技術やデザイン能力などのスキルレベルが高いと、よりよい給与をもらえる可能性も高まります。
フリーランスになる
会社員からフリーランスに転身するのも、アニメーターとして年収を上げる一つの方法です。
制作会社からの給与は、一つの作品から得られた報酬を複数のアニメーターで分け合う場合もあるため、大きな年収アップはやや難しいと考えられます。一方、フリーランスは制作会社と直接契約を結べるため、報酬の相談もしやすいのが特徴です。
働き方や契約内容によっては、アニメーターの平均年収を大きく上回ることもできるので、フリーランスも視野に入れておくとよいでしょう。
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