メカニックデザイナーがデザインした設計図。さらに3面図や頭部のアップなどがある。
デザイナーの意思を受け継ぎ、この図から3D化するのがモデラー。ディテールの詰めなどは、実はモデラーに託される。
監督の頭の中にあるストーリーや、文章によるシナリオをどんな描写で表現するのかを設定するものが絵コンテ。どんなレイアウトで見せるのか、被写体がどう動くのかなどをラフスケッチとト書き(説明書き)でカットごとに指定していく。
【 キャラモデリング・背景デザインモデリング 】
ポリゴンや3Dスキャンなどによってキャラクターや背景の形状を組み立て、立体的な3DCGモデルデータをMayaなどの3DCGソフトによってつくる。
【 テクスチャ制作 】
形状ができあがった3DCGモデルデータに材質(鉄やコンクリート、材木…etc)の色や質感をつけていく作業を行う。
【 セットアップ(リギング) 】
3DCGモデルデータにアニメーターがポーズをつけやすくするために、各パーツにボーン(骨)を入れ、動かすためのスキニング(ボーンのジョイント部分などを滑らかに変形させる処理)を施し、コントローラを仕込む。
【 ルックの検証 】
3DCGモデルデータの360°あらゆる方向からの見え方や、可動部分を動かしたときも含めた全体の見栄えをチェックする。
より具体的な映像イメージを共有するための指標として、簡易な3DCGモデルをつくって動かす。実際に動かすことで絵コンテでは見えない「カットの長さ」や「映像のリズム」をスタッフ全員で共有する。また、シミュレーションを重ねることで、より表現力の高い動作やカメラワークを検証する。
絵コンテのストーリーやプリビズ検証に合わせて、キャラクターや背景の位置、CGソフト上のカメラの角度、大きさ、色、秒数などを調節しながら動きのある映像をつくっていく。
(例えば、X軸10m位置にいたロボットを3秒後にX軸20m位置に進めながら顔に向かって下からクローズアップ、など)
爆発や砂埃、光、銃口の発火など、アニメーションを盛り上げるための特殊効果を制作。細かな演出を加えることで、映像表現を高める。
そして、被写体の動きとエフェクトに違和感がないかを何度も検証する。
爆発音や銃撃音、機械が動くときの音を効果音として制作し、映像に合わせて追加していく。ときには、実際に鉄などを叩いて録音し、加工・制作することも。
陰影や質感、演出を反映した映像を一枚一枚の画像として描き出す作業。映像設定をもとにパソコン内で計算して画が作成されるため、クオリティを求めるほど時間を要する。
※レンダリングソフトによって求める出力結果が違うため、作風によって使い分ける。
【 編集 】
レンダリングした画像をつないでアニメーション化し、満足のいくイメージに近づけるためにAfter Effectsなどといった様々なソフトを用いて最終調整を行う。
【 色調整 】
さらに最終的なカラーイメージとして、明るさや色彩の調整を行い、映像のクオリティを高める。
編集された映像にナレーションやセリフ、BGMなどを加える「音入れ」作業がMA(マルチ・オーディオ)。ナレーションやセリフなどを収録し、その後映像と組み合わせる。また、音の清音化(ノイズ除去など)も重要な作業。