IT/WEB/AI
2021.1.19
セキュリティのプロとして 企業の業務用端末の管理を支援
大須賀 謙太
SB テクノロジー株式会社 システムエンジニア
先端ロボット開発学科/2018年卒業
パズル思考で課題を解決するのが気持ち良い
─SBテクノロジーでシステムエンジニアとして働く大須賀さん。主な業務は官公庁や法人クライアントに端末管理のための製品導入を支援することだ。なかでも大須賀さんが得意とするのはセキュリティ関連のサポート。実は大須賀さん、Microsoft社が優れたエンジニアに与える賞で、日本国内からは6名しか選ばれていない『Enterprise Mobility MVP』を受賞するほどの技術者なのだ。 スマートフォンやPCなど業務用の端末を社員に貸与する場合、しっかりとセキュリティ対策をしなければ機密情報や個人情報の漏洩につながる恐れがあります。では、どんなセキュリティ対策をすればいいのか、そのためにどんな製品を導入すべきか。企業からご相談を受け、最適なソリューションをご提案するのが私の仕事です。もともとゲームが好きなので、お客様の課題について思考を巡らせ、さまざまなシステムや商品と組合せて解決に導く今の仕事は、パズルゲームを解いていく感覚にも似ていて、自分に向いているなと思います。美しい構図が描けて、ベストな答えを導き出せた時は、最高に気持ちいいですね。
世の中のセキュリティ意識を高めていくことが使命
─大須賀さんの仕事はコロナ禍の中でますます重要性を増している。テレワークが急速に普及し、企業が社員にモバイルデバイスを貸与するケースが多くなったからだ。時間と場所を選ばず働けるテレワークはメリットも多い反面、セキュリティという点では不安が残る。大須賀さんのもとには、そうした課題を抱える企業からの相談がひっきりなしに入ってくる。 以前から提唱されているセキュリティの考え方に「ゼロトラスト」があります。ゼロトラストとはひと言でいえば「性悪説」。たとえば誰かが社外からモバイルデバイスで社内システムにアクセスしようとした時に、従来はIDとパスワードだけで認証していましたが、ゼロトラストでは基本的に何も信頼せず、より厳しい方法でセキュリティをチェックします。テレワークはリスクの塊ですから、コロナ禍の今、ゼロトラストは非常にマッチしているといえます。とはいえ、世の中のセキュリティ意識はまだまだ不十分。だからこそ、リスクと解決策をしっかり伝え、セキュリティ意識を高めていくことが、これからの私の使命だと思っています。
『Enterprise Mobility MVP』
SBテクノロジー入社後、ベンダーやメーカーとの関わりについて課題意識を持っていたという大須賀さん。コミュニティを立ち上げたところ、多くの関係者が集まり、ミートアップを開催するなど活動の幅を広げていった。そうした活動がMicrosoftに認められ、『Enterprise Mobility MVP for 2020 ~ 2021』領域を受賞。その中でも日本国内からは6名しか選ばれていないEnterprise Mobility分野に名を連ねている。
もともとPCの知識は浅かったが、高校生の頃にスマホゲームに夢中になり、ゲームが動作する仕組みに興味を持つ。そこからロボットや家電の構造にも惹かれるようになり、HALの先端ロボット開発学科に入学。在学中は、授業後に友人たちと教室で研究に没頭する日々を過ごす。また、アルバイトをしていた企業の社内起業制度にも参加。事業としてイベントを企画・実施するなど様々な経験を積む。現在は、SBテクノロジーでシステムエンジニアとして企業の端末管理のための製品導入を支援している。共著に、『ひと目でわかるIntune 改訂新版』(日経BP社)。
※卒業生会報誌「HALLO」74号(2021年1月発刊)掲載記事
SB テクノロジー株式会社
クラウドとセキュリティ分野の知見と技術力を強みに、官公庁や企業のDX推進、クラウド時代に対応したセキュリティ対策を支援するICTサービスを開発・提供。またAIやIoTなど先端技術の活用で顧客のビジネス成長に貢献するビジネスパートナーを目指している。