授業
2021.10.26
昨年度に引き続き、三菱自動車工業株式会社と本学カーデザイン学科との産学連携プロジェクトを実施しました。2021年度のテーマは、「Ambition to Explore」。学生たちは10年後の未来を想定し、ポジティブで冒険心を持った三菱自動車ユーザーに向けて、同社のコア技術である電動化・4WDを活かした、新しいライフスタイル・モビリティを企画・提案しました。 先日、オンラインにて最終プレゼンテーションが実施されました。デザイン本部長・渡辺誠二氏をはじめ、三菱自動車の現役デザイナーの皆様へ向けて、学内プレゼンテーションを勝ち抜いた3名の学生たちが渾身の作品を提案。 見事、中村雪之丞さんの作品がグランプリに選ばれました!今回選ばれた優秀3作品を一挙に紹介します。
中村 雪之丞 スポーツEV、EVトライアスロンをテーマに、三菱の4WD技術を活かす新たな競技車両を提案。走りへの信頼感を表現するスタイリングや、レースに集中できるシンプルでノイズレスなコックピットが特徴です。また、異なる路面状況に対応するためタイヤや車高が変化します。ランサーエボリューションやラリー競技車の要素を取り入れつつ、全く新しい車両にすることを意識しました。 プロジェクトを通しての講評: デザイン、デジタルモデリングのスキルがともに高く、すばらしい提案でした。アイディアもシンプルで分かりやすく、素直にかっこいいクルマです。
白鳥 龍祐 自然保護やSDGsの意識の高まりや、テレワークが進むことで、自然に囲まれて生活する社会人が増加すると想定。「自然とクルマの共生」をコンセプトに、フロントウィンドウを大きくとり、搭載するドローンで撮影した映像を、ダイナミックなパノラマビューで観賞できるクルマを提案します。三菱らしく水平基調のしっかりした骨格や、車高を高く取り下を絞ることで、踏ん張り感を表現しました。 プロジェクトを通しての講評:フロントウィンドウの形に意味があり、考え方がユニークで素直にワクワクする提案でした。面質にこだわるともっと良くなると思います。
波多野 永遠 コンセプトは「自分を魅せるコンパクトスポーツカー」。多様化・国際化の流れを受けて、女性のエンパワーメントがより進んだ世の中を想定し、ファッションが好きで芯のある女性のためのクルマを提案します。服の重なりやコーヒーサーバーなどをデザインのイメージとし、優雅で華やかかつモードで力強さを感じるスタイリングとしました。ドライバーのファッションを引き立たせるため、サイドウィンドウを大きくし、乗り降りの際に所作が美しく見えるよう車高を低く設定したこともポイントです。 プロジェクトを通しての講評:コンセプトの着眼点やオリジナリティを高く評価しました。スケッチのレベルも高く、プレゼンテーションも分かりやすくまとめられていました。
最終プレゼンテーションを受けて、三菱自動車デザイン本部長渡辺誠二様よりコメントをいただきました。 デザイン本部長 渡辺誠二 様 ひとつ1つの作品に夢を感じました。デザイナーとして大事なのは、夢を描き、ワクワクするような体験価値をクルマのデザインとしてお客様に提供することです。今後仕事をする上でも個性や独自性を発揮して、これまでに見たことがない、皆がワクワクするようなクルマをデザインしていってほしいです。
HAL名古屋・HAL東京・HAL大阪3校のカーデザイン学科の学生を対象にした産学連携プロジェクト。学生たちは今回のテーマに沿って、それぞれコンセプトやスケッチなどを全体デザイン案としてまとめ、1人1枚のプレゼンテーションパネルを完成させました。 4月のオリエンテーションから9月の表彰式までフルリモートにて、三菱自動車の第一線で活躍するデザイナーの方々から、制作過程を毎週細かく直接指導いただきました。
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